途上国の問題をデザインの力で解決しようとする取り組みをまとめたのが、本書「Design for the Other 90%」。現地の写真をふんだんに使い、現場の様子を伝えようとしている。その現場とは、実は世界の90%なのだというのが、タイトルの由来。
Editions Assouline
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燃料、シェルター、輸送、情報通信など、様々な分野の製品を、途上国のニーズに合わせてデザインしなおすプロセスというのは、非常にエキサイティング。 そう言えば、IDEOも途上国の現場で人間中心設計をするためのToolkitを公開していたなぁ。オレもこんな仕事をしてみたいが、まだまだ現場で直ぐに問題解決するだけの実力がないので、もっと修行が必要だろうな。
“Human-Centered Design Toolkit – Case Studies – IDEO”
学生時代に読んだビクター・パパネックの「生き延びるためのデザイン」 という、とても古い本があるのだけど、今でもその内容は古びないデザインの古典とも言うべき本。この本の精神が、こうしたデザイン活動に引き継がれているのだと思う。しかし、その割には、世界の問題は以前として山積みなのである。