【大学】ユニバーサルデザイン講義2006-第3回

 UDの3回目の講義です。

 今回はUDと標準化の関わりについて解説しました。標準化って地味だけど重要なことなのでしっかり説明したっかたのです。

 身の回りのもので標準化されているモノの例を挙げながら、標準化することのメリットとデメリットを解説しました。キーボードのテンキーと携帯電話のテンキーの配列の違いなどは分かりやすい例だと思います。

【大学】ユニバーサルデザイン講義2006-第2回

第2回目のユニバーサルデザインの講義です。

 本日のテーマはUDの背景と各国の動向について。まずはアメリカでのUDの成り立ちから解説。権利獲得運動とその成果である各種の法律について。対照的に日本ではUD化のドライビングフォースが、高齢化によるマーケット拡大から来ているものだと解説。

 日本ではユニバーサルデザインを市場の観点から、あるいは福祉的な観点から語られることが多い(だから心のUDなんて恥ずかしげもなく言う人がいるんだろうな)。しかし世界ではUDを人としての権利として捉えている。この違いを学生達にちゃんと分かってもらえただろうか?

 権利や法律の話しは学生の喰い付きが良くなかったが、日本のシニア市場に関する話題には興味を持った人が何人かいたようだ。既に成人人口の半分が50歳以上だということなど、数値を見せると流石に伝わるらしい。

 ついでに団塊の世代についても解説。最近のキリンラガービールのCMは団塊世代を狙った事が見え見えで、どこの代理店が作ったのかねぇなんてストリーミングを見ながら話したのでした。

【大学】ユニバーサルデザイン講義2006-第1回

 2006年度後期の授業が始まりました。今年の履修者は60名、昨年度の1.5倍増です。そのため教室も縦長になり、一番後ろの学生までかなり距離が遠いです。今年の1年生は「ゆとり教育」を受けてきた最初の世代だそうで、多少ビビリながら授業を始めたのですがなんのなんの静かに話しを聞いてくれました。ま、1回目だったから大人しかったのかもしれません(^^;

 初回から第3回目くらいまでの講義は、ユニバーサルデザインの概念や歴史などを中心に進めるので少々退屈になりがちです。その分、授業の組み立てを工夫して、学生の興味を持続させる必要がありますね。

【大学】ユニバーサルデザイン講義?第13回(最終回)

 半年にわたって続けてきた大学でのユニバーサルデザインの講義も今日で最終回となりました。最後ということで、これまでの講義で説明しきれなかった部分を再度解説。合わせて情報デザインの基本的な部分を説明した。この部分は本当はもう少し早い時期に説明した方がよかったと反省。次年度があればシラバスを全面的に見直したいと思う。

 講義を通じて感じたことは、情報のユニバーサルデザインというものが幅広い分野の学際領域であることだということ。それ故、1冊でその全貌を知ることが出来るような入門書的な教科書などがないことだ。やはり1冊書かなければならんかなぁ。専門の学生だったら、この本のここを来週までに読んでこいと言えるんだけどね。

 学生のモチベーションを維持し、授業に出てもらうための工夫というものが必要だった。特に後半は学校全体で出席率が下がる中で、ワークショップやゲスト講師の招聘などを有効に活用してモチベーションを高める努力をしてきた。おかげで学生からの授業評価は平均よりも高い数字をとることが出来た。

 ワークショップについてはやり方だけ説明して、実際の作業は宿題というのが多かったが、出来れば2コマ続けて最後までグループワークを実施してみたかった。これもシラバスとの相談かな。

 何はともあれ、今回一番勉強したのは僕自身だったと思う。教えることで自分自身の理解が深まった共に、教える技術も学ぶことが出来た。学生には申し訳ないが、僕の未熟な講義に付き合ってくれてありがとう。

【大学】ユニバーサルデザイン講義?第12回

新年最初の講義です。

 この日の講義はWebアクセシビリティに関して。ゲスト講師として、IBM東京基礎研究所でアクセシビリティチェックツールである「aDesigner」の開発者の斉藤様をお招きして講義をしていただいた。

 「aDesinger」は無料で公開されていることもあり、事前に学生にインストールしてもらって、実習形式の講義をしてもらうことになった。

 Webアクセシビリティはユニバーサルデザインの授業を履修していなくても興味のある学生が多く、今日は公開講座にすることにしたが、おかげで今日シルは大入り。学生以外にもスタッフの方まで来てくれて盛況でした。

 実習ということで実際のWebサイトの例として、大学のサイトを診断したが残念なことにあまりアクセシビリティには配慮されていないようで、これはなんとかしなくては・・・。