【大学】ユニバーサルデザイン講義?第11回

 講義報告の書き込みが3つ続いてしまった・・・。

 本日は今年の最後の授業でした。デザインの評価に関して90分の解説を行ってきました。ヒューリスティック評価や、ユーザ調査について、写真やビデオを使って具体的に説明。合わせてアクセシビリティのチェックツールなどについても実演。大学のWebサイトをチェックツールにかけたところ、とんでもない結果が出てしまってちょっと困った(^^;

 授業の最後に「スマートITデザインコンテスト」の案内をした。このコンテストは人々が快適に過ごせる公共空間をつくるスマートなITに関して提案を行うもので、そのテーマの一つとしてユニバーサルデザインが挙げられている。学生でチームを作って出品してくれればと思って紹介したのだが、時期的に期末試験と重なっているため準備が難しいかな? もう少し早く知っていれば授業の課題に出来たのに残念。

【大学】ユニバーサルデザイン講義?第10回

講義10回目。もう900分も喋ったことになるのか・・・。

 今日はデザインや設計の際に用いるシナリオ手法と、プロトタイピングについて解説。具体的な例としてあれこれビデオを見てもらって考えてもらいました。もう少し余裕があれば、各自にシナリオを書いてもらう実習もしたかったし、UMLへの話なんかもしたかったな。

 この日の講義では学校のタブレットPCを借りてパワーポイントを表示したのだけれど、説明の時に画面にペンで書き込みが出来るのがいいですね。またタブレットPCで使えるプロトタイピングのツールとしてDENIMというソフトを紹介しました。

 このツールは画面にペンで書き込むだけで、Webサイトの構造を可視化することができるのです。一見落書きっぽく見えるんだけれどなかなか便利。しっかりと構造を考えたサイトの設計はユーザビリティもアクセシビリティも向上するので、こうゆうツールでしっかり検討してください。

 サイト構造を考えるだけじゃなく、ブレーンストーミングの際にグリグリ書き込むのにもいいかも。

 普通のPCでも使えるんだけれど、マウスの入力では役に立たないのですね。ほとんどタブレットPC専用だと思います。 

DENIM An Informal Tool For Early Stage Web Site and UI Design http://dub.washington.edu/denim/

【大学】ユニバーサルデザイン講義?第9回

 前回の講義の続きで、デザインの一歩前の計画や調査に関する手法について解説。今回は課題を出すこともあって、具体的な例を多く説明することに時間をかけました。

 今回お世話になったのは日本人間工学会が出版した「ユニバーサルデザイン実践ガイドライン」。初心者向けにまとまっているので、学生にも勧められます。この本に解説されているマトリクスによる問題点の整理の仕方は特に便利です。

 ただとても便利な手法だけに頭の中の知識だけでマトリクスを埋めてしまうおそれがあります。思いこみだけのUDにならないように、具体的なユーザーを対象に開発する製品を想定したタスクを実施して検証するなどの作業が必要です。

 もちろん日頃から様々な人と接して、頭の中に実ユーザーのデータベースを作ることも重要です。案外UDに一番大切なのはこの辺かもしれませんね。友達になったら、気軽にいろいろ聞けますし。

ユニバーサルデザイン実践ガイドライン
日本人間工学会
共立出版 (2003/06)
売り上げランキング: 60,874

ユニバーサルデザイン講義?第8回

 前回までの講義では、様々な人の特性について解説してきましたが、それを一段落させて新しいテーマに移ります。今回から3コマかけて企画や設計のための調査手法について学び、実習をしながら簡単な企画書を書いてもらう予定です。

 説明したいことがたくさんあるのだけれども、時間の関係で内容が散漫になってしまわないかが心配です。でも学生達が社会に出て仕事をするときに、そういえば授業でそんなことを聞いたことがあったなぁと、思い出したときに自分で調べられるように、頭の片隅にでもヒントが残っていてくれればと願って、なるべく広く解説するようにしています。

 まだ大学一年生ですからね、専門的に学びたいと思ったときに深く勉強し始めても遅くはないですよね。

 

ユニバーサルデザイン講義?第7回

この講義も折り返し地点に来ました。

前半戦の最後は聴覚障害について説明しました。例によってゲスト講師をお招きしております。

今回のゲストは日立製作所で手話アニメーションソフトを開発している田中様です。田中様も聴覚障害で、自らの体験を活かしてソフトを開発しておられました。

次回の講義は休講です。