簡易プロトタイピングツール考

 簡単にGUIのプロトタイプを作りたいときに便利な道具はないものかと思って、少し探してみました。

 通常はPowerPointをハイパーカードのように使って、紙芝居のようなプロトタイプをつくるのですが、マクロが使いにくいのが玉にきず。で、まずはハイパーカードが使えないかを調べてみます。

 本家Macでも今や更新が止まってしまっているのですが、同様の製品が幾つか出ているようです。 その中でも今後期待できそうなのがイギリスの会社が販売しているRuntime Revolution という製品です。

 HyperCardと高い互換性を持つマルチメディアオーサリングツールで、日本語にも新しいバージョンで対応する予定だそうです。マルチプラットフォームで価格も安いなど、プロトタイプ意外にも便利そうですね。

 次に画面デザインを考えるときに使っているのがVisioです。機械系の学生だったので、簡単な図面を書くときにはVisioを使っていましたが、いつの間にかMSに買収されて(以前よりも)メジャーなソフトになりました。

 VisioのPro版にはWindowsのコモンコントロールのステンシルがあるんですけど、これを使って書くなら、Visual BASICで最初からインタラクティブなプログラムを書いてしまえばいいんじゃないかと思います。

 そこでVisioの代わりになるものとして、次の2つが見つかりました。

1.Mockup Screens – Make Exciting Software Presentations

 この手のツールが比較的高価格なことを考えると、79$という値段設定は魅力的です。スケルトンでインターフェースの概観を設計できるのが便利ですね。

2.Himalia Guilder

 インターフェースをGUIから考えるのではなく、Use case などのモデルを考えることから設計する「Model-driven user interfaces」の考え方に基づいて作られたデザインツールです。まず、Use CaseやNavigation Modelなどを作成したあとに画面デザインに進みます。これなら、画面デザインが終わった後にボタンが一つ足りなかったなんて失敗はありませんね。

 現在ベータ版なので無料でダウンロードできるのですが、プログラムの実行に別途Visual Studioが必要です。

 携帯や組み込み系のGUIを考えるときはまた、違うツールが必要ですね。プロトビルダーが使えればいいのですが、プロ用なので高価です。Flashで画面を作りAction Scriptで動きをつけるのが多いですね。少し探してみると、最近はFlash互換の無料ツールが公開されているんですね。

1.Suzuka

 開発画面のインターフェースを見ると、本物に近い操作感が得られそうです。

2.ParaFla!のページ

 パラパラマンガから本格的なアプリまで制作できるそうです。

いずれも無料で公開されているツールとしては完成度が高いですね。

【記事】シニア向けゲームを専門学校の学生が初企画 (MYCOMジャーナル)

シニア向けゲームを専門学校の学生が初企画 (MYCOMジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/02/06/460.html

 「ゲームを使ってシニアを応援したい」と考えた学生らが、ゲームメーカーのエム・ティー・オーと共同で開発した。同校はシニアが楽しくゲームに参加することで、脳の活性化や生きがい発見につながると期待している。 「みんなの盆栽」は画面をタッチするだけで、盆栽を育てることができる育成シミュレーションゲーム。与える水や栄養分の量で盆栽の形が変わったり、コンクールに出品することができたりと、盆栽好きのシニアでも十分に楽しめる内容となっている。

 「シニア=盆栽」という発想に疑問を感じます。彼らが考えるシニア像とは、いったいどんな人を指しているのでしょうか? 実際のシニアに対してマーケティングをやったのでしょうか?

 シニアを感じさせるメッセージの込められた商品を、シニアは好みません。実際のシニア世代に対して「何歳からシニアだと思いますか?」と質問すると、自分より10歳上の年齢を提示します。つまりそのようなメッセージを感じさせる商品は、自分よりも年上の人に対する商品だと認識して、手に取るのをやめてしまうのです。

 シニア向けの商品を開発する際には、このメッセージの出し方に気を付けなければなりません。自分たちが意図した人達に正しくアプローチするためには、年寄りに見られたくないという彼らの心理を読みながら、企画やプロモーションを考えなくてはなりませんね。

Extreme Wheelchair Tricks

Youtubeの動画です。

 アメリカではExtremeスポーツというスケボーとか自転車でジャンプしたり坂道や段差を飛び越えたりするスポーツが流行っていますが、このクリップではそれを車椅子でやっちゃいます。

 最後のBackFlipが決まった瞬間は本当にカッコイイですよ。

Paper prototyping for the web

 同じくYoutubeに掲載されていたクリップです。先日のプロトタイピングの講義で学生にも見てもらいました。

 ペーパープロトタイピングをコンパクトにまとまっています。オランダ語で喋っているのですが、まぁ見ていればだいたい分かるのでお勧めです。