「顧客経験を指向するインタラクション 自律システムの社会実装に向けた人間工学国際標準」の紹介

 今回、私が共著者として参加した新刊書籍「顧客経験を指向するインタラクション 自律システムの社会実装に向けた人間工学国際標準」について紹介します。

 本書は、インタラクションシステムについて考慮すべきことを最新の国際規格を踏まえて解説したもので、対象システムは現行のものからAI搭載の次世代のものまでを網羅しています。

 本書の特徴は、インタラクティブシステムに求められる要素から始まり、インタラクション原則、知能・自律型のロボットおよびシステムとのインタラクション、そして自動運転車を受容する社会構築に至るまで、幅広いトピックを扱っていることです。

 私が担当した「2.4 アクセシビリティ」の章では、アクセシビリティとHCIの関係、人間工学規格におけるアクセシビリティ、JIS X 8341シリーズの経緯と内容、ISO 9241-20の経緯と内容、その他のアクセシビリティ関連情報について詳しく解説しました。

 本書は、人間工学や情報システムの専門家はもちろん、顧客経験やユーザビリティに関心のある方々にとって、貴重な知見を提供するものであり、インタラクションシステムの設計や評価に携わる方々にぜひ手に取っていただきたい一冊です。

顧客経験を指向するインタラクション (小樽商科大学研究叢書) | 平沢尚毅, 福住伸一, 鈴木和宏, 三樹弘之, 大井美喜江, 榊原直樹, 細野直恒, 小林大二, 吉田直可, 平沢尚毅, 福住伸一 |本 | 通販 | Amazon

【訳書】高齢者のためのユーザインタフェースデザイン-ユニバーサルデザインを目指して

近代科学社より2019年11月末に首記の翻訳書を出版させて頂きました。

高齢者に使いやすいIT機器が増えれば、コミュニティに関わり続けることができ、それによって自立した生活を長く継続できるのではないかと思います。価格が高いですが、多くの方に手に取って頂きたい書籍です。

目次

第1章 はじめに
・「高齢化する世界」の意味とは?
・世界の人口問題はデザイナーにどのような影響があるのか?
・私たちはサブグループのためのデザインガイドラインを本当に必要としていますか?
・前進しましょう
・本書の構成
・注:左から右に記述される言語

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HCDライブラリー第2巻 「人間中心設計の海外事例」

HCDライブラリー第2巻「人間中心設計の海外事例」の第11章を翻訳する機会をいただき、着手してから幾星霜を経て、この度出版に至りました。

原著はかなりの事例が掲載されていたのですが、その中から厳選した11項目を、初心者の方にも分かりやすく訳したので、薄いですが中身の濃い本になっています。

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【著作】特別支援教育実践テキスト[第2版]

NPO法人EDGEが実施している学習支援相談員の養成カリキュラムにそった、特別支援教育に関するテキストです。

以前に執筆した「能力を引き出し伸ばす支援」の改訂版にあたります。前の版では3分冊だったのを1冊にまとまっています。

私の担当執筆分は「第14章補助教材」で、ローテクからハイテクまで幅広く支援ツールを紹介しております。改訂にあたりいくつかのツールを最新版に書き換えることができましたので、より便利になっていると思います。また、新たにタブレットPCの情報も入っていますので、そちらも参考になると思います。

1章 港区のシステムとLSA講座の意義、その進め方・精神
2章 特別支援教育
3章 発達障害の理解とその対応
4章 早期発見の手立てー検査のねらいとそこから何を見取るかー
5章 LD疑似体験
6章 時代による環境の変化とコミュニケーションの取り方
7章 ソーシャルスキルトレーニングを効果的に行う
8章 医療面からの配慮
9章 教育の現場?就学前?
10章 教育の現場?小・中学校?
11章 教育の現場?都立高校?
12章 発達障害のある人の高等教育と就労
13章 教科の支援:困難の理解とその具体的支援策
14章 補助教材
15章 問題行動の理解と支援
16章 今後の展望・課題
17章 当事者の声
付録 さまざまな学習支援ツール

【著書】リハ医とコメディカルのための最新リハビリテーション医学

共著で次の本に1章書かせてもらいました。目次を見ると、私以外は有名なお医者様ばかり。まさに最新のリハビリテーションについて執筆されています。

私の担当は3章の「障害者のパソコンアクセス」。BMIなど最新のトレンドは他の章に譲ったので、書いたのは本当に基本的な部分。分担したこともあるだろうが、書き下ろして改めて障害者のパソコン利用に関して、基本的なところはここ10年であまり進歩していないのではないかと感じた。 脳に対して直接アクセスできるインターフェースが発達し、重度の肢体不自由の人にも様々な可能性が見えてきた。しかし、インターフェースの広がりがそのまま、ユーザーのQOLの向上につながるとは限らない。問題は、インターフェースのその先にあるのだ。まだまだやらねばならないことは多い。

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