【大学】ユニバーサルデザイン講義?第2回目

2度目のUD講義。

今日のテーマは前回の続きで、UDの概念をその背景や歴史を交えて説明しました。次回にゲスト講師を招く予定なので少し内容を詰め込みすぎたため学生には分かりにくかったかもしれません。大事な部分なので、これからの講義でも繰り返し説明する予定です。

講義概要

「ユニバーサルデザインの概念と背景」
 アメリカの歴史と法律
 日本の人口変化
 日米の考え方の違い
 諸外国の動向
 国際標準化団体の動向
「ユニバーサルデザインへのアプローチ」
 専用品と一般品
 3つの方法
 ユーザー・エキスパート

CEATEC2005

 報告が遅れましたが、幕張メッセで開催されたCEATEC2005に行ってきました。CEATECはCombined Exhibition of Advanced Technologiesの頭文字を取ったもので、国内最大規模のデジタル関連の展示会です。

 今回の注目はNTTドコモが三菱電機と試作したユニバーサルデザイン携帯電話です。この携帯電話は折りたたみ式の四角い携帯で持ちやすさを配慮してゴム状の素材でくるんであります。畳んだ状態だと背面にLED埋め込んだLEDパネルに様々なアニメーションが表示され、非常にファッショナブルです。

 本体を開くと、まず目に入るのがタッチパネルである。通常はテンキーが配置されている部分にタッチパネルがあるのだ。このタッチパネルを押して操作するのだが、押した瞬間に指先に振動が加わってボタンを押したフィードバックが得られる。

 ボタンはわかりやすさに配慮して、3つの選択肢を示して操作を選んでいくタイプ。それもカスタマイズによって選択肢を変えたり、通常のボタンに変更することも可能だそうだ。知的な障害を持つ人にも分かりやすいように通話相手先を写真やピクトグラムで選ぶことが出来るようだ。更に外部スイッチの接続も可能で、選択肢をスキャンして選ぶことも出来る。

 プログラムでインターフェースを変更できるため、アイデアによっては様々な応用が考えられる。これからが楽しみな携帯電話だ。ぜひ製品化して欲しいな。

【大学】ユニバーサルデザイン講義?第1回目

大学でのユニバーサルデザインの講義の第1回目であります。これから全十五回の講義を行い、それを4つのパートに分けて解説する予定です。

最初のパートとしてユニバーサルデザインの概念や歴史、それらの背景を解説しました。私の受け持つ学生は1年生なので、Webアクセシビリティなどの細かいテクニックを教えるよりは、なぜそうしなければならないか、根本的な部分をじっくり説明していきたいと思っています。

特に初回はデザイナーとしての心構えとして、対症療法的なバリアフリーの問題点を指摘し、根源的な問題解決としてのユニバーサルデザインの重要性を訴えましたよ、もうかなり熱く。

国際福祉機器展

数年ぶりに国際福祉機器展(HCR)に出かけた。仕事の合間に出かけたので隅々まで見ることは出来なかったが、それでもここ数年の変化は十分感じ取れた。

まず大きく感じたことは、数年前に比べユニバーサルデザインを取り扱う企業の数と規模が増えたことです。TOTOやTOYOTAはもちろん、それらの競業企業がいずれれも大きくUDを掲げていたことである。

そしてそれらの企業が、なかなかのおねーちゃん達(^^;を取りそろえてキャンペーンをやっていたことに、あぁ世の中変わったなぁとゆうことを感じたのでありました。

福祉機器展

UDの認知度

明日からユニバーサルデザインの講義を始めることになっているのだけれど、その前に受講する学生にユニバーサルデザインがどれだけ知られているかアンケートを取ってみた。

最近の大学はITが便利に使えていいね。教育用のグループウェアが用意されていてその中にアンケート機能を使えば告知からカウントまで全て自動でやってくれます。

夏休みの間に実施したため(大学は今週から始まったから:羨まし)、有効回答率は50%だが、なかなか興味深い回答が集まった。

まず、UDという言葉を知っているかという質問には、半数の学生が「聞いたことがある」、あるいは「知っている」と答えた。しかしこの講座がキッカケで知った学生もかなりの数がいる。CMで結構やっているからもう少し知名度は高いかと思ったんだけどねぇ。

次に身の回りで困った経験はあるか? という質問には、半数が「ない」と答えており若いってすばらしいと思ってしまった(^^; もっとも「ある」と答えた場合には具体例を書かせたので、面倒だったのかも・・・。ちょっとバイアスがかかってるかな。

最後に講義での要望を聞くと、情報系の学科なのでコンピューターやWebに関するものが多かったので、目的は達せられそうだ。他にも実技をやって欲しいというリクエストももらったのだが、予想外に参加者が多くてこちらは少し工夫しないとちょっと無理そうです。