【読書】ドアプロジェクトに学ぶ

 この本は失敗学で有名な畑村先生が、六本木ヒルズで起こった大型回転ドアによる男児の死亡事故を契機にして開始した「ドアプロジェクト」の報告です。

 興味深い点としては、4.2で解説している「技術の系譜と来歴調査」だ。最初に作られた回転ドアが時間や人の手を経て行く中で初期の設計思想が継承され無くなっていく様を追跡調査していく。回転ドアの場合は、初期には安全性を考えて軽量化の考えがあったが、次第に大型化や内装の追加などで当初の思想が失われていく。

 2007年問題で団塊世代の大量退職で技術力の散逸が問題になっているが、個人の技術力だけではなく設計思想の継承の問題にも注目していかなければならないだろう。

 第5章の「事故のない設計のために」は、特にこれから設計を学ぶ人には何度も読みことを勧めます。

 回転ドアの衝撃を検証するための実証実験の様子などは、写真も多く文章も平易に書かれており非常に読みやすいので、一般書として出した方が売れたかもしれません。製品設計をするエンジニアはもちろん、一般の方にもお勧めの本です。

ドアプロジェクトに学ぶ―検証回転ドア事故
畑村 洋太郎
日刊工業新聞社 (2006/07)
売り上げランキング: 268239
おすすめ度の平均: 4.0

4 事故を防ぐために!

【記事】舌先コントローラGRAViTONUS – Engadget Japanese

舌先コントローラGRAViTONUS – Engadget Japanese
http://japanese.engadget.com/2007/02/27/gravitonus-tongue-controller/

Switch

Engadget Japanのコメントがいいね。

高額の賞金やスポンサー契約のかかった試合に勝つためならどんな手でも舌でも使いたい職業ゲーマーの皆さんにとっては検討の価値があるのかもしれません。ゲーマー必須の第三の腕として普及することで必要な人に安く届くようになることを祈ります。

Rolling Rains Report:: Assessing the Impact of Hurricane Katrina on Persons with Disabilities

Rolling Rains Report:: Assessing the Impact of Hurricane Katrina on Persons with Disabilities
http://www.rollingrains.com/archives/001460.html

 カンザス大学メディカルセンターが、障害者に対するハリケーンカトリーナの影響を調査した結果をまとめたレポートが公開された。

 かなり詳細に書かれた報告書で、これがあればこの本を書くときにも随分と楽だったことでしょうよ。

【記事】Boost Your Memory with a Hearing Aid

WIRED Blogs: Bodyhack
http://blog.wired.com/biotech/2007/02/boost_your_memo.html

Brent Edwards of the Starkey Hearing Research Center brought up a topic I haven’t heard before — the brain strain that faces people with limited hearing. “We know that the hearing impaired are a lot more stressed,” he said. People can actually become fatigued after straining to listen for an hour.

 聴覚に障害を持つ人は、聞き取りにくい音を懸命に聞こうとすることで強いストレスを感じていることが分かったそうだ。

 そう言えば以前、耳の聞こえと痴呆の症状との相関関係を示したレポートを読んだことがある。こちらは耳が遠くなることで、脳に入る情報が少なくなり働きが衰えていくことを示している。

 どちらも耳からはいる情報が少なくなることから起こることだが、加齢による難聴は徐々に進むので、聞こえにくくなったことに本人が気がつきにくい。そのため病気や怪我で難聴になった場合と異なる反応が起こるのではないだろうか?

【読書】ITで人はどうなる

 タイトルにITとあるが、本書のメインは人。これだけ広まったITで人はどのように変わったのか、そして変わっていくのかという問題を易しい説明で語っている。これだけITが広まった世界では、道具の在り方が人の思考や行動にも大きく影響している。だからこそ、人が人らしく生きるためには、どうのように道具をデザインしなければならないかを考えなければならない。

 学部の1,2年生で、特にこれからものつくりに関わるような学生に読んでもらうのがぴったりの本だろう。

 

ITで人はどうなる―人間重視の情報技術を
斎藤 正男 川澄 正史
東京電機大学出版局
売り上げランキング: 492590
おすすめ度の平均: 3.0

3 ITに馴染みがない人が、ざっと勉強しておくには有用な本