【読書】認知のエイジング 入門編

 認知科学に関する書籍は多くあるが、高齢者の認知特性や加齢による変化などをまとめたものは、これまでは学会の論文等しかなかった。

 本書では、高齢社会に必要な高齢者の認知に関してまとめた専門書である。

 一般に年を取ると誰でも身体的な能力が落ちる。認知を司る脳の機能もまた然り。ただ、脳の機能は均等に衰えていくわけではなく、バラツキがある。そのような脳の仕組みを知ることによって、高齢者向けのインターフェースを考えるときの参考になるだろう。これまではインターフェースを単純化するだけしか方法がなかったものが、高齢者の認知特性を考えることによって、更に分かりやすくする工夫につながるだろう。

 入門編と銘打ってはいるが、専門書なのでそれなりの知識を要求されるが、訳が良いので分かりやすい。応用編、発展編などの出版を期待する。

認知のエイジング 入門編
デニス・C. パーク ノバート シュワルツ Denise C. Park Norbert Schwarz 口ノ町 康夫 川口 潤 坂田 陽子
北大路書房
売り上げランキング: 400894
おすすめ度の平均: 4.0

4 老年学、認知心理学を勉強する人におすすめ!

【読書】シニア・マーケティング?21世紀「消費の主役」を捉える

 シニア世代を考えるに当たって、まず初めに読んでおきたい本である。シニアという曖昧な言葉を分解し、その中にある様々なクラスターを、様々な資料に基づいてあぶり出していく。それは、これまで十把一絡げにされていたシニアの中に多様性を明らかにし、我々の思い込みを崩していく。

 特に秀逸なのが世代間の違いを調べたコーホート分析だろう。我々も60歳代と70歳代が違うのは分かるが、具体的に何処が違うのかまでは詳しく説明できない。コーホート分析では、その違いを分かりやすく示してくれる。

 シニアビジネスを考える上では欠かせない1冊だろう。

シニア・マーケティング―21世紀「消費の主役」を捉える
和田 有子
電通
売り上げランキング: 271089
おすすめ度の平均: 5.0

5 世代・年代によるマーケティングの在り方を理解できる
5 目からウロコの本
5 新たなビジネスチャンスへの足がかり

【読書】2010年革命 団塊の世代が会社か消える日

 団塊の世代のほとんどが退職を迎える2010年に起こる世の中の変化を、様々なトピックを並べて解説している。ただ、盛り込みすぎて内容が散漫になり、本当に何を伝えたいのかが分かりにくい。文字も大きくすぐに読めるので、さっと読んでおくには丁度いいかもしれないが、シニア世代を理解したいと思っている方は類書を探すことを勧める。

2010年革命 ~団塊の世代が会社から消える日
谷口 正和
講談社
売り上げランキング: 94431
おすすめ度の平均: 2.5

1 とりあえずカタカナで言ってみました。
4 これからの時代への気づきに
2 団塊世代が定年を迎える時

【記事】シニア向けゲームを専門学校の学生が初企画 (MYCOMジャーナル)

シニア向けゲームを専門学校の学生が初企画 (MYCOMジャーナル)
http://journal.mycom.co.jp/news/2007/02/06/460.html

 「ゲームを使ってシニアを応援したい」と考えた学生らが、ゲームメーカーのエム・ティー・オーと共同で開発した。同校はシニアが楽しくゲームに参加することで、脳の活性化や生きがい発見につながると期待している。 「みんなの盆栽」は画面をタッチするだけで、盆栽を育てることができる育成シミュレーションゲーム。与える水や栄養分の量で盆栽の形が変わったり、コンクールに出品することができたりと、盆栽好きのシニアでも十分に楽しめる内容となっている。

 「シニア=盆栽」という発想に疑問を感じます。彼らが考えるシニア像とは、いったいどんな人を指しているのでしょうか? 実際のシニアに対してマーケティングをやったのでしょうか?

 シニアを感じさせるメッセージの込められた商品を、シニアは好みません。実際のシニア世代に対して「何歳からシニアだと思いますか?」と質問すると、自分より10歳上の年齢を提示します。つまりそのようなメッセージを感じさせる商品は、自分よりも年上の人に対する商品だと認識して、手に取るのをやめてしまうのです。

 シニア向けの商品を開発する際には、このメッセージの出し方に気を付けなければなりません。自分たちが意図した人達に正しくアプローチするためには、年寄りに見られたくないという彼らの心理を読みながら、企画やプロモーションを考えなくてはなりませんね。

【記事】ICタグで災害ボランティアの居場所把握…効率配置へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

ICタグで災害ボランティアの居場所把握…効率配置へ : 社会 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070204i502.htm

 各ボランティアが電波の発信機能を備えたICタグを身につけることで、自治体が個々人の活動場所を正確に把握できるようにして、避難所などの人員配置を効率化する。

 私の経験では、このような事態は広域災害の時に起こる現象です。報道などで取り上げられた被害地に全国からのボランティアや支援物資が集中し、ニュースに取り上げられなかった被災地は真空状態になります。

 また、ボランティアの中にも様々なスキルを持つ人がおり医師や重機などの特殊免許を持つ人など、災害現場で人手不足になり効率よい配置が求められます。

 こうしたタグの運用と合わせて災害地ボランティアセンター運用キットのようなモノを作ることをお勧めします。広域災害の場合、地震や水害、火山の噴火などハザードマップからある程度のシナリオを作成できるので、非常事態のシーンを予め作っておき、キットに組み込んでおくのです。