【大学】ユニバーサルデザイン講義2006-第10回

 本日は製品・サービスを計画する時のアイデアをシナリオの形式でまとめるシナリオデザインの実習を行いました。

 シナリオには問題シナリオと解決シナリオの2つを想定し、今日はまず問題シナリオをの方をまとめることをしました。

 グループに分かれたワークショップ形式で、各自の意識した問題点を列挙していき、それらを分類していく作業を行いました。授業の最後には各グループに発表してもらいました。

 次回の授業では解決シナリオを作成するのですが、ユニバーサルデザインでは、どのように問題解決するのかを中心に解説していく予定です。

少子化社会白書

少子化社会白書が発行されました。全文を以下のサイトから閲覧することが出来ます。

少子高齢化の問題は、今後のUD製品のマーケットを考える上でも重要です。ざっと資料を眺めたところ、目に付いたのは地域ごとの出生率の差ですね。東京の場合、既に1を割り込んでいます。いわゆるドーナツ化現象で、子どもがいる家庭は周辺の千葉・埼玉・神奈川にあるのだと思うのですが、この地域でも軒並み1.18程度と低水準にあります。首都圏全体で少子化が進んでいるようです。

国内の問題だけではなく、海外の少子化の動向についても触れられています。私が気になったのはアジア地域の少子化傾向です。途上国であっても近年は少子化の傾向が見られるようです。これは乳幼児死亡率の低下と工業化により、1人の子どもに対してより多く投資する傾向が出るのでしょう。また、一人っ子政策をとっている中国の出生率が1.7なのが興味深いですね。やはり農村部などでは人手が必要なので産まざるを得ないのでしょうか? それとも都市部の金持ち層がお金を払って二人目、三人目を産むのでしょうか?

平成18年版 少子化社会白書(全文<PDF形式>)
http://www8.cao.go.jp/shoushi/whitepaper/w-2006/18pdfhonpen/18honpen.html

HCD-NETのセミナーに参加

田町で行われた人間中心設計推進機構(HCD-NET)が主催するセミナーに参加してきました。本日は初心者・中級者向けの内容ということで非常に分かりやすくまとめられており、参考になる内容でした。

  • 「人間中心設計促進のためのユーザビリティ定量評価」 和井田 理科氏 (日本ビクター株式会社 技術開発本部 コア技術開発センター)
  • 「人間中心設計促進のためのペルソナ手法とデザイン事例」 山崎 和彦氏 (日本アイ・ビー・エム株式会社 ユーザエクスペリエンス・デザインセンター 部長)

和井田氏の講演内容は、日常の業務経験に基づく含蓄のある解説でした。社内ユーザーと社外ユーザーとで評価結果に違いがあるかという問に対して比較調査を実施した結果、パフォーマンス測定に関しては同じ傾向が見られるというのは、面白い発見です。

もちろんユーザーテストはパフォーマンス測定以外にも様々な場面で使われるので、この結果だけで社内モニターだけで済ませられるとは言えないのですが、予算の少ないテスト計画を立てるときには参考になります。

山崎氏のペルソナ手法は、その場で出来る演習付きでした。丁度いま学生とペルソナ作りをしているので、この演習は大変参考になり、授業でも一部を取り入れたいと考えています。

【記事】ネットだけで授業を受けられるサイバー大学が開校

入試ナシ、選抜はロト抽選で公平に! サイバー大学 吉村作治学長 ? @IT
http://www.atmarkit.co.jp/news/200612/07/cyberu.html

 上記のニュースでは、サイバー大学の学長となった吉村作治氏のインタビューが掲載されています。その中で吉村学長は日本の大学の教育格差についても触れていますが、その一つとして身体的な障害について語っています。

また、現状の大学では車椅子での入学を認めているものの、実際には車椅子通学では通勤・通学ラッシュのため朝9時の講義には出られないという問題があるという。また、日本の大学では車椅子では教授になれない、なぜなら対応できる設備がないからだという。「サイバー大学では身体障害者の生徒は授業料を免除しています。また、教員についても積極的に身体障害者の方を採用している」。

 まさしく日本で障害をもつ人が高等教育を受けるには、様々な物理的なバリアーを乗り越えていかなければならないのです。

 放送大学なども通学の困難な人が多く入学していることから、障害学生に対するサポートに熱心ですね。諸外国の例ではイギリスのオープンユニバーシティなどは、多くの障害をもつ学生を受け入れていることで有名です。そもそも海外の多くの大学は障害をもつ学生のサポートが充実しているので、上記の吉村学長の指摘した点はクリアされている場合が多いのですが・・・。

 数年前に調べたときには、障害をもつ学生の大学進学率は人口の0.09%であったことを考えると、大学全入時代になって、今は少しはよくなっているのだろうか? サイバー大学が障害をもつ人の高等教育への進学率を上げてくれることを期待します。

 

【大学】ユニバーサルデザイン講義2006-第9回

 今回から製品・サービスを考える時のツールとしてシナリオデザインの手法というのがあります。今回からこのシナリオ手法をユニバーサルデザインの中で使う方法について解説していきます。

 まず、私がこれまで行ってきたシナリオデザインの実例や、その他のシナリオの例を解説しました。また、シナリオの中に登場することになるペルソナについても解説しました。

 続いて実際にシナリオとペルソナを作る時の方法をステップ毎に解説しました。次週から実際にシナリオを作成してもらう予定です。