IAUDが開催した「ユーザー中心ユニヴァーサルデザイン・ワークショップ」に参加してきました。
午前中に概要の説明、午後に実際のワークショップとしてグループに分かれてブレーンストーミングをしながら問題の発見と解決方法に関してディスカッションを実施。最後に各グループの発表を体験です。
プログラム
10時00分 開会挨拶
- 立命館大学のモンテ・カセム氏の挨拶。アジア全体の高齢化により、この分野の重要性がますます高まる事を説明。また、ISO14000が環境問題を考えのに大きな影響を与えたように、デザインにもガイドラインが出来るのではと予測。
10時10分 国際ユニヴァーサルデザイン協議会 成川匡文副理事長講演
- IAUDの紹介と東京電力のUDに関する取り組みの紹介。
- 新築の60%以上がAll電化住宅。
- しかし、IH調理器は温度の感覚が分からない。フラットなデザインなので触覚で鍋を置く場所が判らないなどの問題がある事からUD対応を考える。
- 視覚障害者の95%以上が後天性。76.9%以上が料理をする。
- 視覚障害の人は揚げ物を調理するとき、どれが揚ったのか判らないので、1つずつ調理する。
10時40分 英国グラスゴー美術大学 アレステア・マクドナルド教授講演
- 「世界を変える、価値観を変える、新たなチャンス」と題して、UDの背景を語る。 その後、午後の予定である「先進事例: 考え方、ケーススタディと模範」を午前中に解説。
- 高齢者が任天堂Wiiを操作するビデオなどを見せながら高齢化について語る。
12時00分 昼食
13時00分 グループワーク
- 次の6つのグループに分かれる
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- Health Care
- Mobility
- Independent Living
- Social Interaction
- Leisure and Recreation
- Public Space
- 各グループでポストイットを使ったブレインストーミングを実施。その後、「課題・アプローチ・提案・効果」の4つの観点からアイデアをまとめる。
15時00分 休憩
15時20分 プレゼンテーション
- グループ毎に発表
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- 小学校のUD化(Health Care)
- 車と店を結ぶmobility(Mobility)
- 食の自立(Independent Living)
- 企業とユーザを結ぶ商品のサイクル(Social Interaction)
- 旅のUD評価ノートブック(Leisure and Recreation)
- 駅空間のUD化(Public Space)
16時20分 閉会挨拶
17時00分 終了
IAUDのワークショップは企業で実際にデザインの業務に携わっている方が参加されるので、グループワークはとてもエキサイティングでした。ただ、少し時間が足りないのが残念です。ワークショップを通じてアウトプットを得るのが目的ではなく、手法そのものを学ぶのが趣旨であれば、もう少し進行に工夫が出来たかもしれません。例えば、議論するテーマに関してある程度の制約を付けるなど。今回はフリーディスカッションで始めたので、議論が発散し、まとめるのに時間がかかりました。
とは言え、楽しくワークショップを学ぶことが出来ましたよ。