【読書】定年後のただならぬオジサン

 ただならぬオジサンとは、「さすが年をとっているだけのことはある」と世の中に認められて、一目置かれる存在として、定年後を生きている人を指すのだそうだ。確かに登場するオジサン達はただならぬ人ばかり。ただならぬだけではなく、生き生きとして楽しそう。まさにアクティブシニアだ。

 日本の高度成長期を支えたオジサン達は、仕事のために生きてきたような人生を過ごしてきた。だから定年になって仕事から離れると何をしていいか分からなくなってしまう人もいる。本書に登場するオジサン達は、定年後の人生に新たな生きがいを見いだし、第二の人生を豊かに過ごしている。その豊かさは金銭的なものだけではなく、仲間や友人、地域との繋がりの中で、自分の存在を肯定してくれる誰かと関わりながら、生きていることを実感していく豊かさのことだ。

 ちょう私の両親が、そろそろ本書に登場するオジサン達の仲間に入る年齢である。自分の親を思いながら読むと、更にいろいろと考えさせられる本だ。

定年後のただならぬオジサン (中公新書ラクレ)
足立 紀尚
中央公論新社
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おすすめ度の平均: 5.0

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二泊三日韓国の旅-3日目

 三日目。昨日のツアーが盛りだくさんだったので、少し疲れたようで遅い目覚め。ダラダラしていたら直ぐにチェックアウトの時間に。午前中は明洞の中心部を歩く。ソウルでも一番の繁華街だけあって平日でも凄い人混み。天気がよく暑いのでお昼には冷麺を食す。

冷麺

 昼食後、国立中央博物館へ。明洞から知勝てる4号線で「二村」まで移動。入場料は2,000ウォンだが何故か今日は無料だって。受付のおねーちゃんがFreeっと言ってチケットをくれました。巨大な博物館で韓国の歴史から美術品まで一通り見ることができます。中国と日本の中間にある韓国の独特な文化を見ることが来出ます。韓流歴史ドラマを見るのが楽しくなる見学でした。館内のカフェで五味茶(オミジャチャ)を飲んで一休み。甘くて酸っぱくて苦い不思議な味。その後地下鉄で再び市内へ

国立中央博物館 五味茶(オミジャチャ)

 たどり着いたのは東大門市場。ここには燃えてしまった南大門と同じような門がそびえており、その周囲にはやはり市場が広がっている。試しに靴専門の通りに入ってみると辺り一面が靴だらけで革の臭いがツーンとする。

東大門クツ市場

 東大門のそばを流れている「 清渓川(チョンゲチョン)」は、数年前まで道路の下に封じ込められたいた下水のような川だったのを、ソウル市の改革によって清流を取り戻したそうだ。周辺の環境に対する効果だけでなく観光地としての価値も上がっているようだ。

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清渓川(チョンゲチョン)清渓川(チョンゲチョン)

 一通り眺めると、もう帰国の時間が迫ってきている。急いで地下鉄に乗って空港へ。意外と時間がかかってぎりぎりに到着。空港のショップで慌ててお土産を購入。キムチは液体に属するらしく、手荷物では機内に持ち込めないので、多少高くてもここで買う方が便利なのだ。諸手続が予想以上に早く済んだので、残りの時間とウォンで夕食をフードコートで使う。少し変わったものを食べようと選んだのは「スンデ定食」。スンデは豚の腸に血や春雨、香辛料を詰めたソーセージのような食べ物。血の臭いでクセがあり、全部は食べきれなかった。

スンデ定食

 3日間の短い旅だけど、韓国を楽しむことが出来た。近くだし、ちょっとハングルを勉強してまた来よう。

二泊三日韓国の旅-2日目

 二日目。今日はツアーを利用して、DMZと板門店に行くことに。DMZはともかく、板門店は個人での訪問は出来ないので、どうしてもツアーに参加するしかないの。早朝7時。ロッテホテルのロビーに集合。受付を済ませて、手渡されたパンフレットを見ると、服装の注意事項が…。その中の1つに「Gパン禁止」とある。軍事境界エリアなのでカジュアルな服装は禁止なのだそうだ。このとき時すでに遅くGパンをは着ていた私は、ダメって言われたら、それはそれと覚悟を決めてバスに乗り込んだのであった。

 バスは北へ向かって約1時間。臨津閣(イムジンガッ)公園に到着。南北で捕虜の交換をした自由の橋を超えて統一大橋へ。ここから軍事エリアに入るため、軍人による検問(身元確認)を受ける。一人一人パスポートを見せて確認の作業がある。検問の兵士の背中には銃が背負われていた。検問を抜けて第3トンネルへ到着。このトンネルは、北朝鮮が戦略的に掘ったトンネルを韓国が発見したもので、いまでは観光客に公開しているのだそうだ。このようなトンネルは4つまで見つかっているが、韓国当局は20以上あると想定しているらしい。

第3トンネル

 トンネルを抜けた後、前線を見張る「トラ展望台」へ。ここも戦略的に重要な場所らしく、一番見晴らしのいい場所では写真は撮れないようになっている。またまた移動して次は北朝鮮に最も近い鉄道の駅「トラサン駅」へ。すでに物資の交流は進んでいるらしい。平和が樹立すれば韓国から北朝鮮を抜け、中国・ロシアを通りヨーロッパへ抜ける大陸横断鉄道が開通する。そんな日が早く来て欲しいね。

トラ展望台 トラサン駅

 その後、臨津閣(イムジンガッ)公園にて昼食。プルコギを食す。一人で参加している人同士が1つのテープルに集められたのだが、ここに来た人が変わった人ばかりで面白かった。KTXに乗るためにわざわざ韓国へ来た人や、世界中を一人旅している人など、話しを聞くだけでものすごい楽しかった。

 昼食後再びバスで移動。まずはDMZの中にあるヘマル統一村の通過し、そしてJSA・板門店の見学へ。板門店の会議室は南北の境界線をまたいでいるので、ちょっとだけ北朝鮮の土地へ足を踏み入れることが出来た。しかし、ピリピリとした雰囲気は、そんな物見遊山の気分を直ぐにかき消してしまう。

板門店の衛兵 南北会議のテーブル

衛兵の交代 国境沿い

 このツアーに参加してよかったのは、韓国の近現代史を詳しく知ることが出来たことだ。歴史の授業では近現代は三学期の終わりにだーっと流して終わりになってしまい、これまでなかなか学ぶことができなかった。いかに自分が近くの国のことを知らないのかを実感した。現代を読み解くためには韓国だけでなく、世界全体の歴史をちゃんと学び直す必要があるのかもしれない。

 ツアー終了。夕食は健康にいいというサムゲタンを食す。淡泊なスープなので、疲れていても食べやすい。付け合わせのカクテキが最高においしく、サムゲタンを食べ終わった後、カクテキだけおかわりしてもう一本ピールを呑む。

 サムゲタン