藤沢にあるSFCで行われたヒューマンインターフェース学会に行ってきました。私の本日の役目は、先日も案内した専門講習会の講師です。
講習内容は10月下旬に発表になるJIS X8341?4:電気通信機器の高齢者・障害者配慮設計指針の解説です。制定の背景や規格の内容などを踏まえて、適用のプロセスやチェックリストの作成方法などを説明してきました。
以下に講習に使用したテキストの見出しを書き出しましたので、参考にしてください。
JIS X8341-X:2005 高齢者・障害者配慮設計指針?
情報通信機器における機器、ソフトウェア及びサービス第4部:電気通信機器
特徴
一般製品を対象にしたもの (福祉機器や支援機器を対象にしたものではないが、それらとの連携は重視)
企画・開発・設計のための「プロセス」を重視(多様な利用者や専門家などの参加)
数値目標を定めたものではない (ただし参考として設計に有用な情報は提示)
チェックリスト(配慮ポイント一覧表) (設計の効率化/利用者への情報提示)
1.適用範囲
4.基本原則
5.企画・開発・設計における要件
6.操作・利用に関する共通要件
6.1 操作
6.2 設置・接続・設定
6.3 安全性
6.4 情報セキュリティ
6.5 コンテンツ利用の権利
6.6 代替手段
6.7 インタフェース仕様の公開及び標準化
6.8 機器個別の要件
7.機器に関する共通要件
8.サポートに関する要件
附属書
附属書:基本機能及び配慮要件
共通要件をベースにして、既存の代表的な電気通信機器ごとに具体的な配慮事項をまとめたもの
心身機能別配慮ポイントの一覧表
一部でも未配慮の項目があると、その心身機能が低下した利用者は、機器を利用できなくなる
具体的な企画・開発・設計の際には、これらを参考に独自の表を作成すること
配慮ポイント表(固定電話の例)
電気通信サービス
本規格では取り扱いの対象外だが・・・
「電気通信」のアクセシビリティは、機器だけでは解決できないことも多い
電子メールの遅延→文字通信のリアルタイム性確保
電話リレーサービス→音声とテキスト通信の変換
緊急時の通信のアクセシビリティ(メール110、災害時の安否確認等)
機器の改良がサービスにも広がるように期待
ユニバーサルデザイン(UD)との対比
高齢者・障害者及び一時的な障害を対象
基本はUDの考えを尊重