JIS X8341-5

 X8341シリーズの5番目の、JIS X8341-5:事務機器が10月21日に  JISC(情報技術専門委員会)で承認されました。事務機器はコピー機やプリンターなどのことです。これによってX8341シリーズの策定は一段落しましたね。

 このニュースの詳細は、経済産業省のサイトで公開されており、2006年2月20日にJIS制定の予定になっています。
http://www.meti.go.jp/press/20051021006/20051021006.html

JIS X8341-4が公示に

10月20日付けで、日本工業規格「高齢者・障害者等配慮設計指針?情報通信における機器、ソフトウェア及びサービス?第四部:電気通信機器」(JISX8341?4)として制定されました。

http://www.soumu.go.jp/s-news/2005/051020_2.html

この規格がまだ業界標準だった頃から策定に参加していたので、無事にこの日を迎えられて本当に嬉しいです。

この規格はメーカーや専門家だけでなく、当事者である障害を持つ人も参加して策定したのが大きな特徴だと思います。また、プロセスを重視した点や手順書の作成などの新しいポイントも入っており、シリーズでは最も良い出来なのではないかと自負しています。

Webアクセシビリティの規格に比べれば参照する人の数は限られますが、規格に準拠した製品の恩恵を受ける人の数はWebに比べても多いでしょう。

UDの認知度

明日からユニバーサルデザインの講義を始めることになっているのだけれど、その前に受講する学生にユニバーサルデザインがどれだけ知られているかアンケートを取ってみた。

最近の大学はITが便利に使えていいね。教育用のグループウェアが用意されていてその中にアンケート機能を使えば告知からカウントまで全て自動でやってくれます。

夏休みの間に実施したため(大学は今週から始まったから:羨まし)、有効回答率は50%だが、なかなか興味深い回答が集まった。

まず、UDという言葉を知っているかという質問には、半数の学生が「聞いたことがある」、あるいは「知っている」と答えた。しかしこの講座がキッカケで知った学生もかなりの数がいる。CMで結構やっているからもう少し知名度は高いかと思ったんだけどねぇ。

次に身の回りで困った経験はあるか? という質問には、半数が「ない」と答えており若いってすばらしいと思ってしまった(^^; もっとも「ある」と答えた場合には具体例を書かせたので、面倒だったのかも・・・。ちょっとバイアスがかかってるかな。

最後に講義での要望を聞くと、情報系の学科なのでコンピューターやWebに関するものが多かったので、目的は達せられそうだ。他にも実技をやって欲しいというリクエストももらったのだが、予想外に参加者が多くてこちらは少し工夫しないとちょっと無理そうです。

投票とアクセシビリティ

本日は衆院選の投票日ということで、さっそく投票所へ行ってきました。

投票所は近所の小学校の体育館が使われており、特段にアクセシビリティには配慮されてません。本来ではこのような人が集まる場所では段差などは配慮して欲しいですね。

建築物に対するアクセシビリティを求める法律の「ハートビル法」では、改正された時にようやく特定建築物として学校が追加されました。それでも特定建築物は義務ではなく努力義務なので拘束力のないものです。

昨年アメリカの選挙のことを少し調べたのですが、選挙をとても大事にしている印象を受けました。もちろん投票所のアクセシビリティにかんしてもADA法の中で決められてます。また、2000年の大統領選で集票時に起きたトラブルから電子投票機の乗り換えが進んでいた時期でした。これらの電子投票機には、もちろん視覚に障害がある人や肢体不自由などの障害を持つ人たちにも配慮することが求められていました。

そのときの調査は大統領選の前に終わってしまったのですが、その後の様子を見てみると電子投票機のトラブルが多くあったようです。動かなかったり、住民の数より多く票が入っていたり・・・。大統領選が終わって当時の投票をまとめた資料が出揃ってきたので、この問題も一度振り返ってまとめたいですね(時間があれば)。

日本でも鯖江市などで実験的に電子投票が行われた事があったのですが、コスト高などが理由で今では中止になったらしいです。他の市町村ではどうなんでしょうか?

 

【記事】スラッシュドット ジャパン | 文字を読むための脳の働きは表音、表意で異なる

スラッシュドット ジャパン | 文字を読むための脳の働きは表音、表意で異なる
表音文字と表意文字の問題はWebアクセシビリティとも深いところで通じています。
脳のレベルで違いがあるとはね・・・。
日本人と外国人では、虫の音を聞いたときの脳波の反応が違うという話を聞いたことがあるけれど、それとどこか同じところがあるのかもしれない。